「助けたい」と言っている人が先走って結果的にお荷物になってしまったり、
必要なスキルや優先的な計画に沿わなかったり、
しかるべき責任感を持ってもらうまでに「底上げ」が必要だったり、
なんて話はそこらじゅうにある訳です。
対価をお金で支払わない代わりに、何を支払うことが出来るのか。
相手は結局、何を欲しているのか。
もしくは、そもそも欲していないのか。
一人ひとりの傾向を見て上手く適所に充て、動かすには、
話し合いと根気と時間が必要です。
お金のないNPOの副事務局長の分際で偉そうなことを言うようですが、
「助けてあげる」という感覚を持っている人材は、本来はお荷物です。
最初から、上に立ってしまっている。
市民活動は、そんな状態を維持していては成り立ちません。
そして、上に立っている人に同じ目線へと下りてきてもらうことほど
難しいことはなかなかありません。
それでも、「同じ目線に下りてきてもらう」ことが、
「お荷物」であることを止めてもらうことが、
そして自らの「原点」を見つけて自分で動き出してもらうことが、
市民活動の大きな意味であるわけです。
変化をもたらすことが。一人ひとりを動かして、社会を動かすことが。
ひと一人を動かせないならば、結局社会は動かないのです。
だから、ドアは大きく開かれているべきです。
こうやって、使命と使命を実現するための手段の効率性の狭間で、
NPOの人材マネジメントは苦労を強いられます。
ボランティアは、「自己実現の場」として注目を浴びます。
仕事はつまらない。もっとイイことがしたい。
そうやって、社会の「大事な部品」になりたい。自分でそれを誇りたい。
大抵の場合漠然としていてカタチから入る「イイこと」を
カタチのまま終わらせてしまったら、
それはマネジメントの失敗です。
どうやって、「原点」を提供するか。
どうやって、「他者」の存在に気づいて貰うのか。
毎日毎日、上手くそれが出来ない自分にへこみつつも、
それでも私は自分の仕事が好きです。
それはNPOのミッションに共感しているからだけでなく、
集まる仲間が大好きだからなだけでなく、
やっぱり私も、ここで自己実現を絶え間なく行っているからです。
そして、「他者」と触れ合うのが自分にとって財産になるからです。
ギブアンドテイク。
ボランティアは、ギブだけの営みではありません。
そんなことを考えつつ、苦情対応のメールを書く私でした。
これはもう可能な限り悟りを開くしかありません。