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この間
ラーマッラーの中心のマナーラサークルで
ヘンリックと待ち合わせていたときに、


お腹の出た中年のおじさんが近づいてきました。


彼は私の前に立ち、
「こんにちは。パレスチナにようこそ。」と言った後、
握手を求め、




おもむろに話し始めました。








「今のパレスチナの現状は本当に大変なんです。


 給料は止まっているし、資源は無いし。
 知っていますか?
 ガザでは毎日小さな子どもが飢え死にしているんですよ。
 ここ西岸だって、例外じゃない。
 毎日多くの人が飢えているんです。」









そうですか。










「ところで、私も仕事が無くて、
 子どもたちに食べさせてやるものが無いので困っているんです。
 恥を忍んで言いますが、
 どうか、私が子どもに持って帰れるものを
 何かくれませんか。」










じゃぁファラーフェル(ヒヨコマメのコロッケ)、
ちょっとおすそ分けするよ。
私も今ちょっとお腹空いてるし、ちょっと買ってくるね。
それで良ければどうぞ持って帰って。




とお店に向かって歩き出そうとした私ですが、




どうみてもこのおじさん、不満そう。
険しい目つきをして、地面を見つめて動こうとしません。









なみ:「……不満そうね」




おじさん:「子どもに靴を買ってやりたいんだ。
      15シェケルがいいな」






 


うーん。来たか。












なみ:「お金って、仕事して初めて貰えるものじゃないの?」




おじさん:「それはそうだけど」




なみ:「あなたが私のために働いてくれるなら、お金を払うわ。」







と言ったら、
「僕にお金をくれるかくれないかは君の自由だよ」
と言うので、





じゃ、あげない。






と言いました。






彼は
「神のみが何が正しいか知っていらっしゃる。」
と言って、
まだ暫く私の横に佇んでいましたが、




私はヘンリックが来たので
「神があなたに健康を授けてくださいますように」
と言ってその場を離れたのでありました。









私と一緒に居たSさんは
「彼は携帯電話も持ってたし、金歯入ってたし、
 結構良い服着てたよ。
 ただお金がもらえると思っただけなんじゃないの」

と言っていましたが、




彼の言ってたことが本当か嘘かはどうでもいいとして、



私は彼らの受身的行動が非常に不満です。











同じことを、ラムズィとの会話からも感じました。



なみ:「ビールゼイト大学は西岸の中ではトップだけれど、
    海外のランキングで見ればホントに大したことないのよ」


ラムズィ:「何言ってるの!
      占領下なんだから、それは大学の問題じゃないんだよ!










ねぇ、
「占領」を理由にすれば、
自ら何も行動を起こさない十分な理由になるっていうの?
「占領」を悪者にすれば、
助けてくれる王子様を待つ身になれるとでも言うの?






私は占領下で60年も生きたことなんて無いから、
占領が終わると信じて辛抱強く待って待って待って、
それなのに叶わなかった時の絶望なんて知らない。
60年の歳月が彼らの創造性や夢をどれだけ奪ったかなんて知らない。



でも知らないから私に彼らの批判は出来ない、なんて言わせない。
パレスチナ人が本当に海外の人びとの助けを必要としているなら、
彼らには海外の人びとの声一つ一つに耳を傾けて
その声を取り込んでいく義務がある。






「俺たちに何が出来るっていうんだ」

というセリフは、もう耳にタコが出来るくらい聞いた。
どれだけ苦しい目に遭って来ただとか、
どれだけ傷つけられて生きてきただとか、
そんな話は毎日のように聞いてきたし。
もう9ヶ月も滞在してる私はきっと
通算で200回以上はカナシイオハナシを聞かされてる。







聞くたびに思う。



「で、どうするの?」



と。









いつだったか、

「イスラエルの占領がこのまま続けばいいんだ」

と言ったパレスチナ人の友達がいた。




「イスラエル当局の方が、
 アラブよりよっぽど賢くて、行動力に長けているから。」








あんた、そりゃ言いすぎだべー。



と思いながらも、あながち間違いでもないのかな、と思う。









夢と希望を描けなくなった人たちは、
たとえ占領がヒョイっと終わったとしても
その後の生き生きとした社会を築くことは出来ない。






60年の占領の歳月が長すぎただの
イスラエルが折れそうにないだの
アメリカがパレスチナを嫌っているだの
だから自分たちには何も出来ないだの、
そんな話に私は大して興味は無い。





それじゃぁ現状を打破するために何をしたいのか、
そこを提示して貰えないと
こちらとしては非常に困る。

あなたたち一人ひとりが何をしたいのか、
私たちがどうやってあなたたちを手伝うことが出来るのか、
それを示して貰えないと、
私たちは結局意味のあることは何も出来ない。

いつの日か、そこに出来上がるコミュニティは、
私たちのコミュニティではない。
あなたたちのコミュニティなんだから。











そう考えると、
今internationalに求められているのは
実は人道援助なんかじゃなくて、


創造力を取り戻すキッカケを提示することなのかも知れないです。
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